こんにちは!
今回は1986年公開の映画「トップガン」その続編となる 「トップガン マーヴェリック」をレビューしたいと思います!
戦闘機パイロットを題材とした映画の金字塔であり代表作、そしてトム・クルーズの出世作といえる前作トップガン。
にも関わらず続編はこの36年間続編は作られることはありませんでした。
技術的な問題なのか、ストーリー的な問題なのか、理由は定かではありませんが、ここまで作られなかった以上、ほとんどの人は続編をほぼ諦めていたでしょう。
それが2019年ごろまさかの続編の情報。
有名な映画の続編にはファンでなくても驚いたことでしょう。しかし、不安を抱いた人もいた事でしょう。
30年近く前の映画をどうやって続編にするのか?トムだってもう還暦間近だし、キャストはどうするのかなどの疑問もでてきます。
しかしコロナの影響で本来の上映スケジュールからは少し遅れたものの映画は世界各国で大ヒットしています。
内容も素晴らしいものでした。36年前の映画をよく続編として、しかもよくぞこの出来で落とし込んだものだと感服するばかりです。
主演は言わずもがなマーヴェリック役でトム・クルーズ。新しいトップガンの生徒としては、ルースター役でマイルズ・テラー、ハングマン役でグレン・パウエル、
ペニー・ベンジャミン役でジェニファー・コネリーなどがキャストとして参加しています。
ぜひ!映画館で見てほしい映画です!2022年7月10日現在ではまだ上映中です!迷ってる方は絶対見て!後悔しないので!
そして、時間と気力に余裕のある人は前作 「トップガン」を観てから観賞するすることをお勧めします!
米国海軍全面協力の元撮影された作品なだけあって、映像は古さをあまり感じません。
当時の主力機F-14のフォルムもかっこいいですしね!
なにより若い頃のもっと勢いがあってイケメンのトム・クルーズが見れますよ!
1作目トップガンは、2022年7月現在、amazon primevideoで視聴可能です。Netflixでは現在配信されていないようです。
Blu-ray版は1000円以下の廉価版もあるので自宅でコレクションしたい方はどうぞ!
飛行機が題材の作品で、ハドソン川の奇跡もレビューしていますので、そちらもどうぞ!
実際の起きた事件を題材にした硬派な映画です!
あらすじ
アメリカのエリート・パイロットチーム“トップガン”。
かつてない世界の危機を回避する、絶対不可能な【極秘ミッション】に直面していた。
ミッション達成のため、チームに加わったのは、トップガン史上最高のパイロットでありながら、
常識破りな性格で組織から追いやられた“マーヴェリック”(トム・クルーズ)だった。
なぜ彼は、新世代トップガンとともにこのミッションに命を懸けるのか?
タイムリミットは、すぐそこに迫っていた——。
映画『トップガン マーヴェリック』公式サイト (topgunmovie.jp)
映画「トップガン マーヴェリック」 個人的評価
おすすめ度 | ★★★★★ |
ストーリー | ★★★★☆ |
演技 | ★★★★☆ |
音楽 | ★★★★★ |
映像・演出 | ★★★★★ |
上でも書きましたがよく36年前の作品を、しかも当時の主人公を今作も主人公に据えて落とし込んだなと感服します。
ストーリーや脚本については、粗削りで都合主義な部分はありましたが、
そこに時間を割くと冗長になってテンポを失ってしまうのでそれで良かったのかなという印象です。
その他の余計な部分はそぎ落として良いという事でしょう。
演技についてはやはりトム・クルーズがほかの俳優さんたちより目立っていた印象です。
やはり還暦の経験値を持ちつつ、若い世代に負けず劣らず最前線で体を張り続けられるというのはホントに唯一無二の俳優です。
もうあと20年体張っててもトムクルーズだしおかしくないと思ってしまいますねw
トップガンの生徒役だった俳優たちもこれからどんどんヒット作に携わりながら台頭してくるでしょう。楽しみですね!
そして本作は音楽も見どころの一つ。
劇中でのバックミュージックでも1作目のリスペクトを感じさせる楽曲もありますし、当然トップガンなのであの曲も流れます!
まず映画開始直後のオープニングですぐに映画に引き込まれます。
映像・演出については、1作目と比べるとかなり進化しています。
やはり続編でこれだけ間隔が空いたのは、当時の技術ではハードルが高くてできないことが多かったのかなと思いました。
逆に言えば、現代の技術で出来ることがトップガン撮影のハードルをやっと超えられたのかなと思いました。
そう思わせるほど戦闘機のドッグファイトシーンがかっこよかったです。
ネタバレあり感想
ここからはネタバレありで映画の感想を述べますので、未視聴の方はご注意ください。
未だ現役パイロットのマーヴェリック
pvのイメージで本作のマーヴェリックは第一線から退いているものとばかり思っていましたが、本作もバリバリの現役パイロット。しかも未だに腕前は衰えることなく米海軍でもトップクラスの腕前とのこと。
しかもトップガンチームに顔を出すきっかけが試験運用中の極超音速戦闘機を規定速度より超えて飛行したことにより、空中分解させてしまったことに対する責任を取らされます。
崖っぷちだったところをトップガンでマーヴェリックと同期だった、現海軍大将 アイスマンに助けられ、トップガンチームの教官に飛ばされたというものでした。
1作目から問題児だったマーヴェリックですが、その性分は歳を取った今でもあまり変わらないようです(笑)
彼の功績や勲章は凄まじく、軍トップの撃墜率を誇り、すでに現役を降りてもっと上の階級に昇進できるのにそれをしなかったというのはいかにもマーヴェリックらしいです。
軍の規則や規定よりも仲間や家族、恋人のために飛ぶマーヴェリックの信念は昔から一貫していてかっこいいですね。
ただそんな彼でも歳を取りいろいろ経験したのか、悲壮感を見せる場面もあります。
かつてトップガンでコンビを組んでいたグースの死を本作でも引きずっています。
彼のことを思い出すたび、マーヴェリックはどこか寂しそうな顔を見せていました。
大切な相棒の死はそれほどマーヴェリックの心に癒えぬ傷をつけたのでしょう。
そして、グースの死はマーヴェリックの誰一人として死なせないという苦悩と決意に変わっています。
それがルースターが恨みを抱えることほどの厳しい対応へ出ていたのでしょう。
今作のマーヴェリックは1作目ほどのイケイケな雰囲気はないのです。
相変わらず無鉄砲な行動はするものの、教官としての思慮深さや一歩引いた考え方を見せる場面もありました。
逆に若く、空軍屈指のエリートとして自信満々の生徒たちのほうが、かつてのマーヴェリックたちのようにイケイケガツガツな雰囲気を出しています。
トップガンのメンバーたちとの出会い、相棒の息子の登場
辞令を出され、バイクで次の勤務地へと向かうマーヴェリック。
ここで海辺のバーに入るとマーヴェリックのかつての恋人のぺ二ーと出会います。
現在ペニーはこのバーの店主として働いているようです。
今作では前作の恋人チャーリーの話が一切出てきません。
ペニーとは数年前くらいの恋人だそうなのですが、チャーリーに関しては少しくらい触れてもよくない?と思いました。仄めかすことも一切なかったので…
このバーで今回のトップガンの生徒たちと図らずも遭遇します。
店のルールを破り、その場にいる全員の奢ることになったマーヴェリック。
早々に店を出ますが、そこでグースの息子であるルースターを目の当たりにします。
マーヴェリックは店の外で悲しげな表情をしていました。
随所で見られる前作に対するリスペクト
今作は構図だったり、展開が前作に対するリスペクトであふれていたように思います。
まず何といってもオープニングです。最初から最高でした!一作目をオマージュしつつ戦闘機のかっこいいシーンをこれでもかと見せつけていました。
アフターバーナーから火を噴きながら発艦する戦闘機のかっこよさは本当に年月を経ても変わらない不朽の良さがあります。
そして流れるDanger Zone。本作の掴みとしては100点満点です。
あのオープニングで最初から映画に一気に引き込まれた方も多いのではないでしょうか。
初っ端でマーヴェリックが仲間を思っての事でやらかしながらもその腕を買われ転勤を命じられるところや、
新生トップガンとマーヴェリックが初めて正式な場であいさつするシーンは前作でチャーリーやヴァイパーがトップガンに初めて顔出ししたシーンを意識していた様に思いました。(マニュアルをゴミ箱に入れるシーンは過去とか関係なくマーヴェリックらしさが出てて良かったです)
後はメンバーみんなでフットボールを楽しんでいるシーンは前作のバレーボールのシーンを意識していましたね。
他にも随所にこういった配慮やリスペクトが見られ、本当に大事に温めて作られた映画なんだな感じました。
過去のわだかまりに終止符、次のパイロットたちへ世代交代
マーヴェリックの父やグースに対する感情を本作序盤で未だ抱えていたマーヴェリックですが、
ルースターと出会い、危機を切り抜けたことでひとまず終止符を打っていた様に思います。
しかしかつてトップガンで同期としてしのぎを削っていたアイスマンが病気のため亡くなってしまいます。
最後にマーヴェリックと会った際は声もまともに出せないほどになっていました。
そんな状況でもマーヴェリックを激励し、作戦の成功を祈ってくれていました。
当時のトップガンでもマーヴェリックと並んで最高のパイロットだったアイスマンの衰えた姿はやはりちょっと寂しい気持ちになってしまいますね。
時間の流れの残酷さを痛感します。
しかし、その代わりに次の世代のパイロットの台頭も描かれていました。
軍事施設破壊作戦では高難度のミッションでありながらも全員生還を成し遂げ、
マーヴェリックの命に関わる危機もルースターとハングマンによって救われていました。
なくなっていくものばかりではないという意図を個人的に感じました。
マーヴェリックが後の世代に完全に任せ、引退する日もそう遠くないかもしれません。
旧世代機 F-14の大活躍のドッグファイト!
今作を語るうえで欠かせないのがクライマックスでまさかの登場を果たした F-14戦闘機。前作での主力機だった機体です。その機体がまさか出てくるとは思わず、興奮を隠せませんでした。
本作のミッションでの主力機はF-18ですが、マーヴェリックが味方機を庇って撃墜された後に敵国の基地から奪って帰還した機体がF-14です。
ちなみにメタ的なことを話すと、2022年現在今の米軍最新の主力戦闘機はF-35なのだそうですが、今作の撮影開始のタイミングが2018年ごろだったようで、機体導入と撮影時期のタイミングが合わなかったこと、またF-35は一人乗りの機体のため、今作の撮影には不向きだったという事のようです。
F-14の登場には燃えましたが、離陸直後敵国最新鋭機 Su-57 2機に追跡されるといういきなり絶望的な展開に陥ります。
マーヴェリックたちはなんとか第五世代機を相手に戦いますが、敵はさすが第5世代機だけあって敵をロックオンしようと思ったらありえない動きでかわして背後に着けて来たりしていました。
旧世代機と最新機の一進一退の攻防は手に汗握る最高の戦闘シーンでした。
第5世代機の高機能さは作中で語られていましたが、マーヴェリックとルースターは相手取り自分たちの技術のみで相手国の第五世代機を撃墜していきます。
敵国(おそらくロシア)の技術もすごかったですね。相手も凄腕のパイロットを抱えているのでしょう。
そして、最後球を打ち尽くし、撃墜されるすんでのところでハングマンの助けにより、ぎりぎり帰還することが出来ましたね!
このシーンが熱かったです。撃墜されてマーヴェリック死亡エンドはあるかもしれないと腹を括っていたので、ハングマンの登場が本当に嬉しかったです!!
作戦後の幸せそうなマーヴェリック
ぎりぎりのところで生還を果たし、マーヴェリック当初の目標通り、誰一人死なずに帰還することが出来たトップガンメンバーたち。
ルースターとは親子のように仲良くやっているようです。
ペニーともちゃんと復縁することが出来たようで、憑き物が落ちたようにラストのマーヴェリックは幸せそうでした。
過去に整理をつけたことでマーヴェリックもきちんと前に進むことが出来るでしょう。
トップガン マーヴェリックを見終えて
前作をリスペクトしたストーリーや構成、進化した映像技術によって撮影された本物の戦闘機を使用した圧巻のドッグファイトシーン、
主人公の過去の整理地周囲の人物のドラマ、まさかの前作の主力機の登場と活躍…
トップガン続編映画として完ぺきなラインと言えるのではないでしょうか。
この映画を映画館で上映しているうちに見ることが出来て本当にうれしく思います。
続編は出るのでしょうか…今作が完璧すぎて些か不安ではあるものの、トム・クルーズがgoサインを出したとしたならきっと大丈夫なはずです。
もし続編が決まったなら必ず見に行きます!
というわけで今回は「トップガン マーヴェリック」の感想でした。それではまた!
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