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アニメ「SPY×FAMILY」1期 感想 人はみな 誰にも見せぬ自分を 持っている―― 【ネタバレあり】

嘘の家族なりの友情

1話でロイドとアーニャが家族になり、2話でヨルが妻としてフォージャー家に加わります。

個人個人で目的があり家族になった3人ですが、いざというときは団結して助け合う姿は偽りない家族そのものでしたね。

本作は一般人でも周りの人たちが冷たい印象です。

ヨルの同僚の女性たちはヨルに対して陰湿な嫌がらせをしますし、面接でのスワン先生の振る舞いもひどいものでした。

アーニャもダミアン達から入学早々いじめにあっています。「密告ブーム」なんて単語も出てきましたね。

本作がギャグ成分多めなので、そういう印象は多少和らぎますが、やってることは結構えげつないです。

西側情報局の構成員が一番優しく感じたくらいです。(ロイドがスパイなだけあって周囲の人間と波風を立てないようにする所作を身に着けている可能性もありますが)

でも辛い目に遭った時にこそ家族のことを思い出したり、団結してフォージャー家は切り抜けています。アーニャはいじめてきたダミアンをヨル直伝のパンチで殴り飛ばし、ヨルはロイドのイケメンフェイスで無意識に同僚に恥をかかせ返しています。ロイドは面接の時ギリギリ怒りを抑え机と蚊を破壊していました

家族のアドバイスは時として人生を変えるほど有効な場合があると個人的にも感じることがあります。 フォージャー家は解決法が脳筋なのでそれに伴う結果も悲惨なことになりやすいですが、息が詰まる現代でこそこういう相手を跳ね返す思い切りが必要かもしれませんね。 

殴ってはだめですが。

今作のマスコット的存在、アーニャ

本作のメインキャラの一人、 アーニャ。

この子がいなければスパイファミリーはもっと硬派な作品だったというくらいギャグ枠とかき回し役で一役買ってますね!

本作で自分の家族の正体を知ってるのは今のところアーニャだけです。

むしろ彼女が超能力を上手く使って黄昏とヨルを自分に引き寄せていますしね。

しかもその動機は自分が娯楽に飢えていて、面白そうだからという理由です。

アーニャは無邪気に見えて結構強かです。

ただ、自分の制服をほかの父母に自慢したり、アニメが好きという可愛らしい部分も持ち合わせています。

それとアーニャと言えば、作中でしばしば見せる変顔ですね。

普通にしてればかわいいのにズルしようとして下卑た笑みを浮かべどこでそんな言葉覚えてきたんだというようなセリフも真顔で吐きます。まさに良くも悪くも育ち盛りの子供、といった印象です。

アーニャのいろんな顔が見たい!という方は原作者である遠藤達哉先生が、Twitterでいろんなアーニャを投稿しているのでそちらをみてみると楽しいと思います。

https://twitter.com/_tatsuyaendo_?s=20&t=E9SBgKWDeA_G2smLRBBfqw

ダメな部分が目立つアーニャ。それでもいざというときには持ち前の行動力と超能力を使って人助けできる優しい女の子です。

作品内では、ひったくり犯の追跡に貢献したり、プールで溺れる男の子を救い出し、星〈ステラ〉を獲得したりしていました。

まだまだ初等部1年のアーニャですが、国家統一総裁のデズモンドが戦争に動き出すまであまり時間はない描写がありました。

アーニャはデズモンドが動く前に星8つを獲得することが出来るのでしょうか。

なかなか難しいかもしれませんが、もはや世界の命運はアーニャの成績に懸かっています。なんとか頑張ってほしいですね。

殺し屋の妻役 ヨル・ブライア と弟ユーリ・ブライア

2話より登場したフォージャー家の妻役、ヨル。彼女は東国の〈ガーデン〉という組織の殺し屋です。

制服を仕立てにブティックに現れたフォージャー家。そこに居合わせたヨルの心を読んだアーニャが殺し屋だと知り、わくわくしたアーニャがロイドと引き合わせました。ヨル本人も密告を警戒して偽装の交際相手を探していたため、ヨルの同僚のパーティー以降、妻としてフォージャー家の仲間入りをします。

普段はおとなしい性格のヨルですが、殺しの仕事となると豹変。標的だけなく周囲のSPまでも皆殺しにしてしまいます。また、酒に弱いのに酒癖が悪く、酔った勢いでロイドでも躱しきれないほどの強烈な蹴りを披露したり、弟のユーリがフォージャー家に来たときはユーリをビンタで吹き飛ばしてしまうほどです。

描写的に戦闘能力という面では黄昏を軽く凌駕しているように感じます。

ヨルは殺し屋故、”掃除”は得意ですがほかの家事は苦手。アーニャはヨルの料理がトラウマになっています。

ただ、姉のことが大好きなユーリは別です。ヨルと別居している現在ではヨルの料理が忘れられず、味に対して変に刺激を求めてしまったり、ヨルの手料理を体が拒絶反応を示しているのにおいしいと言いながら食べたりしています。

もはや狂気の域です。

ですが、ユーリは、ヨルが亡くなった両親の代わりに幼い頃から自分たちの生活費を稼いでくれていたことを知っています。(殺し屋とは知りませんが)

小さい頃から二人だけで生きてきたブライア姉弟は、他に代えがたい絆で結ばれています。二人の絆に黄昏は少し嫉妬していました。

ユーリはヨルに対して本当に感謝しているのでしょう。だからこそヨルに幸せになってほしいと考えるユーリですが、姉想いが行き過ぎて大変なことになってますね。

そんなちょっとやばい弟のユーリは表向きでは外交官という事になっていますが、実際は東国の秘密警察の一員です。

東の売国奴やスパイなどを摘発、尋問し、情報を得る組織です。

スパイ、殺し屋、超能力者、秘密警察… 本当にとんでもない面子です。

話は逸れますが、ヨルの所属するガーデン、黄昏は一瞬でユーリの正体を見抜いたのにヨルの情報は黄昏が調べてもただの公務員としか情報が出ないのですよね。 

黄昏を欺くほどなのでガーデンの店長は相当切れ者ですね。

初めはただの偽装夫婦としての利害の一致で家族に加わったヨルですが、彼女も素性はともあれ心根は優しい女性です。アーニャのよき母親として振舞おうと日々奮闘中です。

国家統一総裁の息子、ダミアン・デズモンド

アーニャとはイーデン校で同期のダミアン。東の国家統一総裁ドノバン・デズモンドの次男坊です。

兄は同じくイーデン校の生徒です。

オペレーション〈梟〉でアーニャが星を獲得出来なかったときのプランBとして黄昏からも注視されています。

性格は傲慢で2人の子分を引き連れてます。周囲にも上からな態度で接し、入学初日から気に入らないからとアーニャをいじめだします。

ですが、堪忍袋の緒が切れたアーニャからヨル直伝の腰の入った重いパンチをもらい、たまらず泣いてしまいます。

まあ吹っ飛んでましたからね。あんなの大人でも泣きます

すっきりしたと思いきやアーニャは罰1つををもらい、黄昏はプランBどころかプランAも崩壊しかけている状況に放心状態。 ヨルは自分のせいだと泣いてしまい、誰も得しない結果になっていました

もうどうしようもない状況に思わず笑ってしまいました。

ところが翌日アーニャに泣きながら謝れて以降、ダミアンがアーニャに恋心を抱くようになります。

現実のアーニャとダミアンフィルターを通したアーニャが全然違っていましたw

恋は盲目ですね。

Twitterでもその回放映後、 ダミアニャというワードがトレンド入りしていました。

傲慢で上から目線なダミアンですが、素直で実直な面も持ち合わせています

アーニャが初等部で初めて星を獲得した時は、アーニャに対する根拠のない悪口に言い返し、実力で先を越されたことが悔しいと考えていました。

今後ダミアンが星を獲得し皇帝の学徒になるのか、黄昏のプランBの懸け橋になるのか、気になるところです。

スタイリッシュなスパイと見せかけて苦労人〈黄昏〉

黄昏のざっとした生い立ちはあらすじの通りなので割愛します。

黄昏が超絶スペックなのは言うまでもないですが、1話のスタイリッシュさはどこへやら、後半はもはや酷使されるサラリーマンそのものでしたw

組織は人材不足と言い、黄昏にオペレーション梟だけでなくいくつかの任務を同時遂行させます。

12話なんて任務抱えすぎてげっそりしてたし、家族が心配するもの無理はないです。

というか任務って抱えるものなんですかね…そんなことしてへまをやらかさない黄昏は本当に優秀です。

しかも梟では、本人は根本的にはアーニャのサポートしかできません

遠巻きで見つつ、アーニャを誘導したりしますが、あまりうまくいかずもどかしい様子です。

できる人ほど他人に成否を委ねることはもどかしいはずです。

しかもアーニャはそこそこ問題児です。入学初日から罰持って帰った時は口から魂抜けてましたからね。もう毎日がひやひやものでしょう。

ハンドラーにも入学パーティー以降最近成り行き任せとぶっちゃけてました。

任務ためとはいえ、子供にあの手この手で尽くし奔走する姿が普通の良き父親そのものです。子供が学校でどうしているのか、普通の父親は学校に潜伏はしないものの、恐らく心配してますものね。

アーニャとヨルや、いくつかの任務に振り回されながらも子供の泣かない世界のため、黄昏は今後も活動し続けるのでしょう。

総評 

優秀ながらも愉快な登場人物たちが織り成すストーリーは見ごたえがありつつ、それでいて1話完結型のギャグマンガのノリは安心してみることができます。

OPやEDの主題歌や映像もおしゃれで素晴らしかったです。

1クール終わるまであっという間でした。次は10月ですが、原作を読みながら首を長くして待つこととします。

今回はアニメ「SPY×FAMILY」の感想でした。それではまた!

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