こんにちは!
今回は2022年7月1日より公開の「映画ゆるキャン△」をレビューしたいと思います。
ゆるキャン△は、個人的に思い入れが強い作品で、私が社会人なり立てでまだ仕事が上手くいかず辛かった頃、この作品に元気づけられて頑張っていました。
そして本作に影響されてキャンプも始めたという経緯もあります。
それが映画化したとあれば見に行くことは私にとってもはや義務です。
今作は野クルのメンバーたちが高校を卒業し、社会人になったあとの物語となっています。
情報を見て少しびっくりした方も多いはず。 少し切ない場面もありますが、割といつものゆるキャンです。
話のクオリティも高かったので、期待を裏切ることはないはずです!
サウンドトラックや主題歌はすでに発売されているので、映画館でお買い求めできなかった方はamazonで購入できます!
主題歌はアニメと同じで、OPは亜咲花さん、EDは佐々木恵梨さんです。
表紙のちくわがかわいいです。
また、上記のサウンドトラックや主題歌は各種ストリーミングサービスでも配信されているようなので、そちらからでも気軽に聞くことが出来ますよ。
そして、映画館の入場者特典として、ゆるキャン△の13.5巻(こちらはなくなり次第終了or14日(木)まで)と、7月8日(金)~14日(木)の期間でキャラクターデザインのミニ色紙がもらえます。
詳細は下記公式サイトよりご確認ください。
入場者特典 – シアター / チケット|映画『ゆるキャン△』公式サイト (yurucamp.jp)
私も13.5巻貰ってきました!原作あfろ先生の書き下ろし漫画や、映画の設定資料なども掲載されているので、ファンの方は早めに行きましょう!約80ページとなかなか分厚いです!
また、注意事項として本作は一応全国ロードショーですが、上映劇場が結構少ないです。
週末興行3位となかなかのヒットを記録しているようなので今後増える可能性は大いにありますが、
特に地方の方は、公式サイトで最寄りの上映劇場を探してから行ったほうが良いです。
かく言う私も最寄りの映画館では上映していませんでした。ネット予約せずに映画館に行っていたら「せっかく来たのにやってないじゃん!」てことになりかねませんでした。
あらすじ
これは、少し先の冬からはじまる物語。
志摩リンは故郷の山梨を離れ、名古屋のちいさな出版社に就職し、一人暮らしをしていた。
とある週末、ツーリングの計画を立てていたところに、
高校時代の友人・大垣千明から唐突にメッセージが届く。
「今、名古屋にいるんだが」
山梨の観光推進機構に勤める千明は、数年前に閉鎖された施設の再開発計画を担当していた。
「こんなに広い敷地なら、キャンプ場にでもすればいいじゃん」
そんなリンの何気ない一言から、動き出す千明。
東京のアウトドア店で働く各務原なでしこ、
地元・山梨の小学校教師となった犬山あおい、
横浜のトリミングサロンで働く斉藤恵那。
かつてのキャンプ仲間が集まり、キャンプ場開発計画が始動する。
キャンプでつながった五人が、今だからできることに挑む、
アウトドア系ガールズストーリーの幕が上がる。
ストーリー|映画『ゆるキャン△』公式サイト (yurucamp.jp)
映画ゆるキャン△ 個人的評価
おすすめ度 | ★★★★★ |
ストーリー | ★★★★★ |
演 技 | ★★★☆☆ |
音 楽 | ★★★★★ |
演出・作画 | ★★★★☆ |
本作はゆるキャン△シリーズを見ている方だけでなく、未視聴の方にもとっつきやすい作品だと感じました。
アニメ版とはキャラクターの年齢や置かれている状況もかなり違うので、映画を観る前に無理にアニメを観る必要はないと思います。むしろ映画を観てからアニメ版を観るのも、ここはこういうシーンだったのかという気づきがあって面白いかもしれないです。
当たり前ですが、特に過激なシーンもないので、ご家族で見に行ってキャンプに興味を持ってもらうのもいいと思います!これからキャンプは本格シーズンですしね!
本作にとってアニメ版とは違う点がストーリーの部分でしょう。なんとキャンプ場開発という明確な目標があります。
そしてそれに伴う学生の頃とは違った社会人ならではの悩みも本作の魅力の一つです。
社会人1年目~3年目くらいの方には特にぶっ刺さるのではないでしょうか。仕事で悩んでいる方にもおすすめです。
演技や音楽、作画といった部分はアニメ版と同質といったところです。明確に作画が良くなったとかはありませんが、安定していますし、相変わらず背景や小物といった部分に対するこだわりはすごいです。
個人的にゆるキャン△の牧歌的なサントラ曲が結構好きなので、あれが聞けるという点でも結構幸せでした。
ちなみに上映時間は2時間ちょっととアニメ映画にしては結構なボリュームです。上映前にしっかりトイレに行きましょう。
映画 ゆるキャン△ 序盤のあらすじ
さて、ここからはネタバレありで感想を述べていきます。未視聴の方はご注意ください。
社会人になった志摩リンたち
大人になった志摩リンは現在愛知県一宮市に住み、名古屋の出版社で編集者として勤務しています。
毎日電車に揺られながら出社し、自分で練った企画がなかなか通らないなど、それなりに苦労はあるものの、上司のである刈谷の助けもありながら頑張っている様子です。
久しぶりの土日休みを得た週末、リンは祖父から譲り受けたバイクでのキャンプツーリングの計画を練っていたところ、久しぶりに大垣千明から「今名古屋にいるんだが」という連絡が来ます。
その後名古屋の居酒屋で呑む千明とリン。 再開は前にあった3年千明はぐび姉顔負けのダルがらみでリンに接しますw
東京のイベント会社に就職していた千明ですが、少し前に東京での仕事を辞めて現在は山梨県庁の観光推進機構で町おこしに関する業務に携わっていることを打ち明けます。
そして現在閉鎖した土地の再利用方法についてリンに尋ねると、何気なくそんなに土地が余ってるならキャンプ場にすればいいじゃんと千明に提案します。
その提案に感激した千明はなんと酔った勢いでタクシーでリンを山梨まで連れ去ってしまいます。
後に表示されますがメーターは途中時点で9万超えてました。 これだれが払ったんですかね…
朝日が昇りかけるころ、例の閉鎖された土地に着いたリンと千明。
千明は酔いと疲れからか到着してすぐその辺のベンチで爆睡します。
千明に呆れつつ、周囲を散策するリン。一通り散策が終わった後、そこに起きてきた千明がリンを呼び止め、山梨に転職した理由を明かします。
東京での暮らしに馴れ、都会の便利な生活をしていた千明は、「東京はもう十分満喫した」と考えるようになります。
そしてたまに実家に帰省するために山梨に戻ると、少しづつ地元が廃れていくのを実感する千明。
そんな状況に寂しさを感じていたところに今の仕事を紹介され、転職を決意したと言います。
今は閉鎖されたこの場所も昔はいろんな人が訪れていて、思い出を作っていたはず。そういう場所はあったほうがいいんだよとリンに自身の気持ちを打ち明けます。
そして、久しぶりに5人で集まって作ってみないか?キャンプ場。 とリンに提案します。
リンも千明の考えに同意し、考えとく、と前向きに考えることを伝えます。
そしてそこに新たに現れたのが、各務原なでしこ。現在は東京照島市のアウトドアショップの店員として働いています。
何と千明が酔った勢いで全員に現在地とキャンプ場を作ることをメッセージで送信しており、たまたま実家に帰省していたなでしこが新型ジムニーに乗って現れたのです。
千明の酒乱っぷりがやばいですwぐび姉の意志を完全に継いでいます。
完全に勢いだけだったものの、山梨で小学校教師をしている犬山あおいと、横浜でペットトリマーとして働く斉藤恵那の合意も取れます。
かくして、草はボーボー・ごみはそのまま・急な勾配と問題山積みの5人のキャンプ場開発はスタートするのです。
映画 ゆるキャン△ 感想
大人になった5人と周囲の変化のリアルさ
社会人となって道具もいいものを難なく揃えられることもあり、5人のキャンプがより豪華になっていました。
また、ショップ店員であるなでしこがお店の道具をレンタルして巨大なテントや薪ストーブを使う場面もありました。かなり贅沢です。
しかし、彼女たちが社会人ということは当然周りの人たちも歳を取っていきます。
ちくわもすっかり老犬でしたし、なでしこやリンの両親たちも少し顔に老いが見られました。
リンの祖父も愛用のバイクを孫に譲ったという事は恐らくもうツーリングキャンプには行っていないでしょうし、映画で最後に登場した時も少し細く見えました。
本作はいつもよりリアルな要素が多いと感じました。平和なゆるキャン△ワールドですが、時間の流れの速さを目の当たりにしてしまい、少しだけ寂しくなりました。
ゆるキャン△と言えば飯テロ!
ゆるキャン△といえばなぜかカップ麺でもおいしそうに見えてしまう魔法の飯テロですよね。
今作もそのあたりの表現は健在でした!とんでもない量のカニ鍋にサーモン鍋が本作は出てきていましたね。作画スタッフのご飯関係の描写が上手いのもありますが、食べ方がずるいんですよね。
カニ鍋ならカニをご飯の上に乗せて醤油を一垂らし。サーモン鍋は残ったクリームスープに締めにほうとうを投入。
リンの食レポも飯テロに拍車をかけています。あれだけ食レポが上手いんだからご当地飯の企画さえ通ったら人気でそうだけどなあと思いましたw
大活躍のじゃんけんロボット君
本作においてキャンプ場開発の新メンバーと言っても過言ではない重要人物。じゃんけんロボット君。
名前こそ出ていないもののペッ○ー君ですね。
山梨県庁の狭い物置部屋で使われることなく静かに眠っていた彼。
野クルが部屋に入ったことで起動し、いろんな仕事を任されていました。
個人的に特に面白かったのが害獣調査のシーンです。目をライトで輝かせながら前進するじゃんけんロボット君が怖すぎて笑ってしまいました。
登場後、体ばかり張っていた彼ですが、キャンプ場開発が白紙になった場面での感情表現にも一役買っていましたね。
そして見事ラストシーンでは新キャンプ場の受付で働くことが決まり、子供に接客していました。
野クルの近くにいるだけで見ている人をフフッとさせる、いいキャラクターだったと思います。
白紙になったキャンプ場開発。5人が今だからできること。
地元の方々の助けもあり、重機や芝刈り機を導入して秋への本格オープンを目指す一同。
リンもキャンプ場開発の連載を任され、軌道に乗ってきた矢先、敷地内から縄文土器が出土。
キャンプ場開発の停止を余儀なくされていました。また、葵の勤務する小学校が閉校し、転勤することが決まっていました。ここでの寂しさをいつものほら吹き顔で隠せなかった葵のシーンが切なかったです。
この辺の展開もいつものゆるキャン△にはない少しビターな感じでした。
軌道に乗ってきたからってそのまま事がいい方向に運ぶわけじゃない。何が起こるかなんてわからない。
じゃあ今自分たちに何ができるのか。どうしたいのか。
5人がそれぞれで考えているシーンが印象的でした。社会人は歯車みたいに言われたことをただやっていく要素が多いと私は考えがちなのですが、自分がどうしたいかが分かってこれば、歯車としてだけでなく、自然と行動すべき方向も見えてくるのかなと思いました。
なでしこの、私たちが楽しいと思えることをいろんな人に伝えたいという思いを受けて、やはりキャンプ場を作りたいとリンは考えます。
それは千明も同じで、最終的に縄文土器の展示場の隣にキャンプ場を作る案を会議で提示し、見事通していました。リンもそれの伴い、雑誌での連載を再開させていました。
現実は厳しいけど、相変わらず人は優しいゆるキャン△ワールドです。
あおいの閉校した小学校の遊具を使ったキッズパークや恵那の案であるドッグランも併設し、
キャンプ場は翌年無事にオープンしました。
最後新キャンプ場にいままでの登場人物が集まってみんなでキャンプを楽しむシーンは壮観でした。
映画ゆるキャン△を見終えて
少し寂しかったり切ない展開はあるものの、飯テロにおしゃれなキャンプシーンやキャラクターの掛け合いはいつものゆるキャン△です。
それにしても聖地巡礼したい人には辛い映画ですねw東海圏と関東圏を行ったり来たりしなければならないので労力がとてつもないことになりそうです。
そしてあの映画の後にEDの歌詞も結構刺さるんですよね。
笑いあり涙ありのいい映画でした。3期を楽しみに待っています!
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